ああ、26歳のかなちゃんだよ。
一見派手なギャル系の女の子で、遊び好きな感じがするよね。
クラブで遊ぶことが趣味で、いかにもなタイプなんだ。
でも彼女には、人にはなかなか言えない過去があるんだ。
彼女は北関東の田舎町で育ったんだよ。
でも中学生の頃、親が突然離婚してしまったんだ。
母親の元に行くことになり、父親と弟と離れ離れになったんだ。
それから彼女は非行に走るようになっちゃったんだ。
「まあ、学校から帰っても誰もいないし、誰かといないと寂しかったから、自然と夜に遊ぶようになったんだよ。そのうち悪い子たちとしか遊ばなくなっちゃったんだね。」
まあ、これまではよくある非行少女の話だけど、
彼女には向上心と負けず嫌いの性格があったんだ。
それが裏目に出ることになっちゃったんだよ…。
「まずは地元の暴走族に入ったんだけど、自分たちでチームを作りたくなっちゃってね。」
なんと彼女は14歳の時に自分のレディースチームを作っちゃったんだ。すごいよね。
チームの中では恋愛は禁止だったんだけど、
彼女は違ってたんだよ。
「まあ、私がリーダーだから、恋愛禁止みたいなルールを作ったんだけど。でも、年頃だったからさー、彼氏作ったり、色んな男とセックスしちゃってたよ(笑)。もともと興味津々だったんだよ。他の子がやったら許さないって!見つけたら叱ったりしてたんだよ(笑)」
結成して数週間もしないうちに、レディース同士の抗争が日常茶飯事になっちゃったんだ。
「でも新しいチームだから、他のレディースが潰しにかかってくるんだよ(笑)。でももちろん、全部返り討ちだったよ(笑)」
彼女はニヤリと笑顔を浮かべた。
でも抗争はますます激しく、深刻な状況になっちゃったんだ。
「ある時ね、生意気な子をボコボコにしたんだよ。もう来ないって分かってたけど、下に見られるのは嫌だったんだよね…」
なんと彼女はその子の足の上にスクーターのタイヤを乗せて、フルスピードでアクセルをひねったんだって。
「そのまま捨てちゃったんだけど、その子は歩けなくなる寸前までいっちゃったらしいんだよ」
彼女の表情が曇ってきた。
「でもその子の親がもう関わりたくないって理由で、警察には届けなかったみたいなんだ」
その後、チームは解散したんだ。
「もう、もうこんなことできないよ。そんなの」
彼女はそう言って笑った。
でも彼女は抗争から足を洗ったけど、
神様は彼女の非行を許してくれなかったんだ。
「母親が借金のせいで苦労してたんだ。迷惑かけすぎて、何とかしたくなっちゃって」
そんな彼女の元に、久しぶりにチームのメンバーから連絡が来たんだ。
「なんかAVの仕事やってるって連絡が来て、私にもやらないかってさ。」
もちろん迷ったけど、断る理由はなかったんだ。
そして今に至るんだ。
「結局、足を洗ったつもりでも、過去から逃れられないんだよ」
彼女は笑いながら言った。
作品名:初々12 かな 26才 居酒屋店員
メーカー:シロウトTV